動産債権譲渡登記とは?

学び
この記事を書いた人
ねこのすけこ

✅1988年生まれのサラリーマン(♂)

✅営業歴10年

✅1,000人以上いる営業マンの中で上位5%の成績をキープ

✅営業関係の本20冊以上を読破し現場で実践

✅うつ病の専業主婦妻と1歳児の3人暮らし

✅個別株で数年間失敗し続ける→2020年11月頃から米国ETFメイン

ねこのすけこをフォローする

動産債権譲渡登記とはなんなのか、仕事で確認する機会があったので、再び学びなおしです。

端的にどういうこと?

「動産や債権が譲渡されたことを示すための登記」です。

よくわからないですよね笑

もう少し細かく説明します。

そもそも動産って?債権って?

動産:動かすことのできる資産。例えば、商品・機械設備・家畜等

債権:お金を受け取る権利。例えば、売掛金等

これを譲渡することを示しているのが動産債権譲渡登記です。

具体例にて説明

A社:自社の製品をB社に販売する医療機器メーカー

B社:A社から仕入れて、C病院に販売する医療機器の商社

C病院:B社から仕入れた医療機器を使う病院

A社がB社の経営状態を心配していたとします。万が一、B社が倒産した場合を想定して、B社のC病院に対する売掛金(債権)を押さえておきたい(=万が一の時はC病院がB社に支払いする分を自分(A社)に支払いしてほしい)。
→こういった場合に債権譲渡登記が使われます。

譲渡人がB社、譲受人がA社の登記がなされます。

この例では「債権」の譲渡登記になりますね。

万が一の時はどうなるの?

上の例で、万が一、B社が倒産した場合はどうなるのでしょうか。

その場合、譲受人のA社は、登記されている債権(C病院への売掛金)をB社に代わって回収し、B社に対する債権の保全にまわします。

なお、B社になにもない場合は、B社は登記されていようとC病院から売掛金の回収を通常通りに行うことが可能です。

銀行への担保としての利用も可能

上の例だけでなく、銀行から借入する際に担保として提供することも可能です。

具体例

A社:D銀行からお金を借りたい

D銀行:A社にプロパーで貸すのは心配

→こういった場合にも活用されます。

A社は、販売先のB社に対する売掛金債権を担保としてD銀行に差し出すために、債権譲渡登記を使います。

譲渡人はA社、譲受人はD銀行となるわけです。

債権譲渡登記がある=倒産しそうな会社?

上の例でB社の経営を不安に思ったA社が債権譲渡登記を行ったように、保全として用いられることが多い傾向があるようです。

そのため、債権譲渡登記がある=倒産しそうな会社、という考えは間違いではないのですが、必ずしもそうとは限りません。

上のような銀行の例もありますし、資金繰りの一環として使われれ事もあります。

詳細はこちらが参考になるかと思います。

債権譲渡登記の正しい見方 ~「危ない」とは限らない~ |
[企業審査人シリーズvol.5] 千葉に報告書を手渡された青山は、普通ではない分厚さを指で感じた。「ありがとうございます。」と声をかけると千葉はいつものやさしい笑みを浮かべた。千葉は契約社員だが審査課歴も年齢も青山より上だ。青山はつられて笑みを浮かべながら、指で違和を感じた報告書の頁をめくった。  「債権譲渡登記がこん...

まとめ

債権譲渡登記は債権の保全や担保として活用され、信用不安のきざしとなるケースもある。一方で資金繰りの簡素化のために活用されることもあり、中身の精査が必要。

コメント

タイトルとURLをコピーしました